面接後にやるべきこと/やってはならないこと

 
 

2時間であろうと2日であろうと、面接後の時間は長く感じられるものです。候補者は携帯電話を傍に置いておき、吉報を知らせる電話を今か今かと待ちわびています。面接を受けたポジションについては決して逃したくない好機であり、自分は意欲と適性があることは面接で伝わったと思いたいですが、確証はありません。

こうした不安と自信喪失の気持ちから思わず何かしたくなる候補者を私は数々目にしてきました。そこで採られる行動は実に様々で、御礼のメールを送るなど積極性と丁寧さのアピールにつながっている人もいれば、面接官LinkedInで連絡するなど悪い印象を与えてしまう人もいます。

面接後のこうした不安やモヤモヤの解消に役立つことを願って、今回のブログでは面接後にすべき対応・すべきでない対応を詳しく説明してゆきます。

〇: 面接直後にリクルーターへ連絡する

面接後は速やかにリクルーターへ連絡を取り、自分の記憶が鮮明なうちに面接の感触をフィードバックしましょう。自分からの連絡とするか先方からの連絡とするかは、面接前に決めておきましょう。リクルーターへの連絡では、応募ポジションに対する意気込みと面接はいかに有意義であったかを重ねて伝えてください。こうした連絡は相手先企業にも転送され、候補者に有利に働きます。リクルーターはクライアントを熟知していますので、こうした連絡を利用して面接後に思いついた応募ポジションや相手先企業に関する疑問点・不明点を尋ねることもできます。

フィードバックが来ている場合はリクルーターにその内容を教えてくれるよう依頼し、まだ来ていない場合はフィードバックをもらえそうな時期を丁重に尋ねるようにしましょう。

こちらから自発的に連絡を取ることでリクルーターに皆さんの名前が印象付けられると共に、皆さんが応募ポジションについて真剣に考えていることをリクルーターと面接官両方にアピールすることができます。

〇: フォローアップの御礼メールを送る

面接官の連絡先を聞いていれば、面接に時間を割いていただいたことを感謝するフォローアップのメールを送りましょう。この時、応募ポジションに対する関心も重ねて伝えておいてください。さらに、この機会を利用して、面接を通じて応募ポジションに対する理解がさらに深まってこれまで以上に興味が湧いてきたことや追ってのご連絡を待っていることを伝えることもできます。

面接官の連絡先を聞いていなければ、面接後のリクルーターとの連絡時にフォローアップのメールをお送りしたい旨を伝え、そのメールを先方の採用責任者に転送してくれるよう頼んでおきましょう。先に述べたように、リクルーターと相手先企業両方に皆さんのことを強く印象付けていかに熱意ある人物かをアピールするためにも、こうしたフォローアップのメールは後回しにせず直ちに行うのがベターです。

〇: リファレンス先に早めに報告する

これは転職活動における実に一般的なマナーです。リファレンス先には皆さんのリファレンスチェックで連絡がいくことを知らせておく必要がありますが、まずは電話なりメールなりでその旨を報告すると共に、応募先企業からの連絡には対応していただけるよう丁重に依頼してください。リファレンスチェックに応じていただいた後の御礼も忘れてはなりません。

×: LinkedInなどのSNSで面接官に連絡する

面接官への御礼メールは礼儀として好ましいもの(面接官から直接メールをもらっている場合に限ります)ですが、LinkedInなどのSNSで面接官に連絡を取ることは避けてください。なぜなら、SNSでのやり取りは、現時点の皆さんと面接官にはまだない一定の親密さを前提としているからです。SNSでの連絡依頼は内定をもらってからとし、この時点ではSNSで相手先企業に関する情報収集をするにとどめてください。

×: 誰と面接したのか忘れてしまう

積極的に転職活動をしている人は、複数企業の複数ポジションについて面接または検討をしているかもしれません。そうした場合、どんな役職の誰と、いつ、どこで面接したのかすぐに忘れてしまうおそれがあります。転職活動に関する情報は頭の中できちんと整理しておくことが重要です。もっとも失礼なのは、フィードバックやさらなるチャンスを求めて電話を寄越しながら、電話の相手とは異なる会社やポジション、採用担当者の話を始めることです。これは細かい点や応募先企業に対する注意不足を露呈するだけです。

相手先企業名やその採用責任者名、面接済もしくは予定の相手の役職名をエクセルなどでリスト化しておきましょう。そして、各応募ポジションに関して自分はいまどの段階にあるのかすぐに分かるよう常にリストをアップデートしておくと共に、電話やメールで連絡をする前に必ずリストを見返すようにしましょう。

×: 転職活動を打ち切る

どれほど面接で好感触があろうとも、別の応募ポジションに関してすでに予定されている他の面接をキャンセルしたりそれだけを理由に転職活動を打ち切ったりすることは厳禁です。今回面接まで辿り着いた具体的なチャンスを切望している理由は何か再度自問しながら、それらの重要ポイントを同様のポジションに関する転職活動に活かしてください。

×: 転職活動中であることを明かしてしまう

新たなチャンスが目前に迫っているというだけでは、現在の会社での仕事で手を抜いていいという理由にはなりません。現在の仕事に集中力と注意力をもって臨むと共に、転職活動中であることを口外することなく、上司から見える場所で携帯電話を常にチェックするようなことはしないでください!現職における評判や人間関係に傷をつけないことが重要です。現職にあとどれくらい勤務するかは不明であり、他の会社から内定をもらっているとしても、将来的にいつ現職の仲間に助けてもらうことになるかも分かりません。

×: リクルーターと連絡を絶つ

最後に、面接が残念な結果に終わったとしても、失望してリクルーターと連絡を絶つような真似はしないでください。これまでのサポートに対する感謝の念を伝えると共に、今回の応募先企業と縁がなかった理由に関して可能な限りフィードバックしてもらうようにしましょう。そして、次の面接までに今回の結果を自分の中で消化しておくようにしてください。

リクルーターとの関係をここで終わらせてはなりません。リクルーターは皆さんの転職活動における大事な仲間であり、皆さんの人物像や希望するキャリアパスを知ってもらうことが重要となります。リクルーターに対しては、転職の専門家としての信頼関係の構築に努めてください。メールやLinkedIn経由で常に連絡を取り、まだ行っていない場合は顔を合わせてのミーティングを行って皆さんが望むキャリアパスについて語り合いましょう。

以上のアドバイスが面接後の最良の対応&最悪の対応に関する皆さんの理解を深める一助となれば幸いです。肝に銘じておいてほしいのは、皆さんと面接官をつなぐ主なコミュニケーションラインとなるのはリクルーターであるということです。そのため、面接後にリクルーターに対して送る御礼メールは、先方に対する唯一の直接的コミュニケーションとなります(無論、内定をもらえた場合は除きます!)

今回面接をしたポジションに関する内定の有無を問わず、現職における評判を損なうことなく転職活動を継続することが重要です。面接後も前向きかつプロ意識に基づくアプローチを忘れないようにしてください。本ブログを読んでくださった方々すべてが近い将来に自身が望むキャリアアップを実現させると信じております。

 

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ロビー・ヴァヌクサム

ヘイズ・ベルギー/マネージングディレクター

Robby Vanuxemは、ヘイズ・ベルギーのマネージング・ディレクターである。
ロビー・ヴァナクセムは20年以上の業界経験を持ち、そのうち15年以上はヘイズでの経験である。2000年に人事の世界に入り、コンサルタント、ビジネス・ディレクター、リージョナル・ディレクターとキャリアを重ね、2015年にマネージング・ディレクターに就任。

 

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